かゆいところに手が届く

 

こちらは既製品のチェリー材でできたテーブルです。あるお客様からのご依頼で、

 

80cm角あった天板を60cm角に、高さ54cmだったものを66cmにできないかという

 

ことでした。どんなテーブルでも改造できるというわけではなく、一枚の板に見えて

 

も表面に薄い板が貼ってあることがよくあります。中が空洞になっていることもある

 

ため、カットできる構造かどうかを見てみてから、お受けできるかどうかの判断をさせ

 

てもらっています。写真ではテーブルの縁の色が違って見えますが、カットした際に

 

どうしても足りない部材だけ、新たに付け足して制作しました。脚の先端はねじ込み式

 

で継ぎ足しています。削り出したばかりのチェリー材の色は明るく、違う材のようにも

 

見えますが、経年変化で飴色に変わっていく材で、数年経てば他と差がなくなるはずです。

 

 

こちらも同じお客様からのご依頼で、ミシン台の脚だけを制作しました。サイズを

 

ご指定いただいて、上にミシンが組み込まれた天板を置いて使われるそうです。この

 

ような部分的な制作の依頼を受けることもよくあります。大きさや高さがしっくり

 

こなくてなんとなく愛着が湧かない家具って、意外と多いのかもしれませんね。

 

使い勝手が上がるといいなと思います。

 

 

こちらはまた別のご注文。五月人形のガラスケースを作り直せないかというご依頼を

 

受けました。30年以上前に購入した息子さんへのこの五月人形を、その更に息子さん

 

(お孫さん)へ送ってあげたいというお話でした。天板がひび割れているのもありま

 

したが、住宅事情もあるのでなるべくコンパクトに、郵送もできるようにしたいという

 

ご希望でした。

 

 

ご相談して決めていくうちに、ガラスではなくアクリルケースがいいのではということに

 

なりました。郵送時にガラスが割れる心配の無いように。

 

 

こちらが人形が入った様子。元々のガラスケースの背面と床面に使われていた金色の

 

紙をカットして収めました。ご依頼くださったお客様は、福岡県内でこういう加工を

 

してくれる所をホームページでひたすら探してうちに辿り着いたとおっしゃっていま

 

した。先ほどのテーブルなどもそうですが、こういうことができたらいいなと思っても

 

なかなか相談できる場所って無いのかもしれませんね。順番にコツコツ制作するので

 

多少のお時間はかかりますが、お客様にかゆいところに手が届くわ、と言ってもらえる

 

木工百科でありたいなと思います^^