梅雨ですね

昨日辺りから蝉が鳴き出しました。朝晩はまだ肌寒いくらいですが、夏真っ盛りは

もう目の前です。蚊はうじゃうじゃ。例年は局地的な豪雨が何日も続いて、家も工房も

ものすごい湿度になるのですが、今年は梅雨前線が福岡までなかなか上がって来ない

ようで、来ても停滞しないようで、しとしと程よい雨が数日置きに降っています。

気が付けばブログの更新が2ヶ月以上滞っておりました。その間も制作の毎日でした。

写真にうまく残せていないものもあるのですが、いくつかご紹介します。

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こちらはカヤの木を使って制作した分福椅子。お客様がお持ちの材料を使いました。

カヤの木は碁盤や将棋盤に使われるのが有名です。私も扱うのは初めての材でしたが

目がしっかり詰まって加工しやすく、シナモンのような独特な香りも印象的でした。

この椅子はぶんぶく堂の屋号の由来『ぶんぶく茶釜』にかけて釜をモチーフに、11年

前に形を考えたものです。白い木に柿渋を塗っていた今までとは違い、黄金色の分福

椅子、斬新でした[E:shine]

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こちらはぶんぶく堂のロゴを象った時計。月末の展示会でご注文いただいて制作しました。

上の椅子と形は違えど、どちらも『たぬき』がキーワードになっている商品です。ぶんぶく堂

が目指すところは、使いやすさと愛着の持てる形。お届けしたお客様の目にも、そんなふう

に映っているといいなと思います。

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背景の窓枠と重なって見えにくいのですが、こちらは特注で制作した靴置き(手前)と

靴を磨く道具類を仕舞う収納(奥)のセット。天板は開閉式で、上に座れるような強度と

椅子にちょうど良い高さで仕上げています。棚にカラフルな革靴やスニーカーが並ぶ

のを想像すると、楽しくなります^^ ウォールナットは色を活かすには最高の素材かも

しれません。

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そしてこちらは梅雨前に材木屋さんに配達してもらった、ナラの丸太。幅広く長い板の

皮を剥いで切って、がんばって工房に押し込めました。工房を開設した頃に比べると

ナラはとても手に入りにくくなった材のひとつです。今回は約1年前に丸太で買って乾燥

していた材がようやく使えるようになり、配達してもらいました。国の条約の内容が変わっ

て輸入量が激減したり、為替の変動に価格が左右されたり。木工の道を選んだ時には

考えなかったことですが、必要とあらば、そこに目を背けず進んでいくしかありません。

今あるものを大事に使うことはもちろん、うまく流通していない国産材にも目を向けたり

海外のものでも安定的に手に入るものを選んだり、自分で丸太を製材して乾燥させたり。

とにかく色々な木を知って進んでいくことだと考えています。

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そしてこのテーブルたち。この春から、テーブルの天板に脚を直接ねじ込むタイプの

ものをつくり始めています。そもそもは肘置きの付いた椅子を収納できるようにという

ご要望から、試行錯誤で誕生したのですが、そこから少しずつバリエーションが増えて

座卓なども制作しています。現在、小振りなデスクのご注文を別々のお客様から数台

いただいていて、そのモデルを制作中です。このねじ込み式の脚でデスクができれば

コストを抑えて簡単にばらすこともできるようになります。木の反りが出ないように工夫

しながら、この方式で制作する家具と、従来通りホゾで組んで制作する家具、両方を

ご提案できるようになっていきたいと思っています。

ホームページのトップにもお知らせしていますが、8月の月末の展示会を一度お休み

させていただきます。展示場の入れ替えと、更なる充実が目的です。デスクのモデル等も

仕上げて展示する予定です。7月は予定通り展示会を行います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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