2013.11.24 Sunday
リメイクと新商品のご紹介
前回の日記でご紹介したダイニングセットに、サイドテーブルが加わりました。
普段は単体で使って、家族が大勢で集まるときにだけ、ここに持って来て使われるそ
うです。市販されている家具の多くはウレタンという、と膜性の化学塗料を用いたもの
がほとんどですが、それらは紫外線に溶けてしまうという弱点があります。長年使い
続けると、弱った上にパリパリとひび割れたように塗装が剥がれてきてしまいます。
ぶんぶく堂では、自然塗料と呼ばれる浸透性のオイルを用いて塗装しています。
写真のテーブルは一見艶が少ないように見えますが、手垢や水気をはじくような効果
はしっかりと備えています。更に人が触ったり、極端に言えば料理の油がテーブルに
こぼれたりすることで、木の持つ力と自然塗料のオイルの力とで、艶が増していくので
す。木そのものの色とか、着色しているとか、普通にはなかなかわかりにくいものです
がご注文してくださったお客様は、傷付いても色が剥げないものがいい!という本当に
分かりやすい心地良さを求められていました。家具は使い込めば必ず傷付くもの。その
度に下から地の色が出てくることを気にするなんて、確かにとても不自然なことだと思え
ました。このウォールナットという黒っぽい色は、木そのものの色なのです。これからたく
さん使い込んで、艶を増していってほしいなと思いました。
同じお客さまからのもうひとつのご依頼。長年使われてきたパイン材のテーブルをひと
まわり小さく、これもまた木そのものの色で仕上げてほしいというものでした。
塗装を剥いで、真っ白なパインの木肌がよみがえりました。長年使われて角がささくれ
ていたので、そこも一新。ダイニングとしての役割を終えて、今後は裁縫の作業台とし
て使われていくそうです。
そしてこれは60年もの間、大事に使われてきた椅子の張り替えのご依頼。
前回の日記にも載せましたが、中にはワラが使ってありました。本当の年代ものです。
無地からガラッとイメージを変えて、豪華な花柄になりました。雰囲気が全くと言って
いいほど変わりますね。使い込まれた木部の曲線とも、とても相性のいい生地に見え
ました。柄ものって、選ぶのには勇気が要りますが、実際に張ったときの華やかさに
は毎回感動します。これから年末年始、ここに大勢の人が集って楽しい時を過ごすの
だとお聞きしてとても嬉しくなりました。
そしておまけに。新商品のオルゴールです。少し前に、お客さまからのご要望で出産
のお祝いにあげるオルゴールを作ってほしいとのことで、考案、制作しました。手の
ひらに乗るサイズで、正面と反対側の面に、生まれた生年月日と名前をレーザー刻印
できるようになっています。クリスマスも前に、今回の展示会から展示場にも新商品と
して並べることにしました。曲目も色々ありますので手に取ってご覧いただければと思
います。